ビッグデータまじ衝撃的!「ビッグデータの衝撃――巨大なデータが戦略を決める」のレビュー
2012-11-01 (木) 01:00 参考書
書籍「ビッグデータの衝撃――巨大なデータが戦略を決める」のてぃーの個人的な感想(レビュー)です。
ビッグデータの衝撃――巨大なデータが戦略を決める
(2012/06/29)
城田 真琴
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読んだ感想と開発に実践できたことを書いてみます。
内容紹介(Amazonより)
クラウド、ソーシャルに次ぐ第3の、そして最大の潮流――
すべてがデータ化される「ビッグデータ」の世界で、いま何が起きているのか?
世界中の企業が、データの重要性に気付きつつある。データの作成・収集・蓄積・加工・分析がかつてない低コストで可能になった結果、データを適切に活用できるかどうかは、企業規模やカリスマ経営者の有無よりもはるかに重要になった。
いち早くデータの重要性に目覚めたGoogle、Amazon、コマツ、リクルートなどの勝ち組企業に、他社はどうやって追随するのか?すべては「ビッグデータ」への理解と利活用にかかっている。
ベストセラー『クラウドの衝撃』の著者が、勝ち組企業の新常識を鮮やかに解き明かす。
内容と感想
最近何かと「ビッグデータ」という言葉がIT業界をにぎわしているらしいので買って読んでみました。
ビッグデータ分析は昔からよくやられていますが、昔と違ってディスクの容量も演算能力も制限が少なくなっているのでより詳細に分析が行えるということです。
今までやりたくてもできなかった分析ができるようになっているのはいいですね。
その分析結果をマーケティングに反映して売り上げを伸ばしていこうという趣旨です。
特に気に入ったのは下記の点です。
ビッグデータを武器にする企業について(3章と4章)
グーグルのデータの利用については驚かされました。
検索結果で間違いがあった場合「もしかして~」というのがありますが、あの結果をグーグル翻訳に使っているそうです。
本流とは違うデータの利用方法が他にもあって驚かされました。
普通ではごみとしてしか見えないデータでもこのように意外なところで応用されたりしていてさすがは先進企業でした。
データをマーケティングの面から分析して商売に生かすという明確な目標がありますね。
日本企業のビッグデータへの取り組みについてはマクドナルドなどの一般消費者向けのビジネスでは顧客データの利用は想像できますが、BtoBのコマツも顧客データを利用して売り上げを伸ばしていることは意外でした。
プライバシーや個人情報保護の問題とビッグデータの関係について(6章)
てぃーは個人情報保護については知らないことが多く危うく法令違反を犯してしまうところでした(後述)。
つまりは単なるツイートだけを取得していればそれほど問題にはならないのですが特定の人のツイートを集めたり、リンク先にあるfacebookやブログの情報を収集することでその人の普段の生活が分かってしまうという問題です。
それについてはやはり法的に規制があることが分かりました。
→総務省 利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会「スマートフォンを経由した利用者情報の取扱いに関するWG中間取りまとめ」
データマーケットプレイスについて(7章)
アメリカではデータを売ったりデータは無償提供だけどデータを加工する有料サービスや解析ソフトで儲けるビジネスが進んでいるらしいです。
データを自ら用意するだけでなく一般からもデータを購入してそれを使ってもらうことでお金を取る方法もあるそうです。
アマゾンやマイクロソフトも参入していて燃えているようです。
日本はこういうのは遅れている点がありますね。
もちろん人情面でのマーケティングも忘れずにしてほしいものです。
これだけネット通販が流行っていても地方では定価で売っている家電屋が繁盛しているのはずばり手厚いアフターケアなわけですから。
いくらネット通販があっても相手の顔も見えない&よく知らない人からは買うのはためらわれますからね!
この本を読んで実践できた2つのこと
単に知識を吸収するだけでは本を読む意味はそれほどあるとは言えませんね。
単なる頭でっかちの物知り野郎で終わってしまいます。
実践しないと意味がありません。
てぃーが実践したのは次の2点です。
イベントツイート地図
最近ツイッターの位置情報を使った分析を行っています。
成果はこのブログにまとめながら、イベントツイート地図として公開しています。

このイベントツイート地図において当初の案では位置情報だけでなくツイートの内容も絡めて公開しようと考えていました。
ところがこの本のおかげで過去に遡って取得したツイート内容は位置情報と絡めて公開できないことが分かり、最終的にはツイート内容は非公開とするようにしました。
知らなかったらまずかったです。
ツイート内容のテキストマイニング
ツイッター分析においてツイート内容については位置情報の付いた少数のもの(全体の約0.18%)のみ見ていました。
これは全ツイートを調べるには膨大すぎて時間がかかりすぎるためです。
しかしこの本を読み内容を分析することを重要性を知りました。
マイニングとあるように宝探しでありその宝の山をきちんと分析する必要を改めて痛感しました。
これによりいろいろなテキストマイニング技術を取り入れて分析を行うことにつながりました。
分析結果はまだまとめきれていませんが近い将来公開できたらと思います。
以上、非常に有益な本でした。
皆さんもこの本を手にされてこれからのビッグデータ時代をともに歩んでみてはいかがでしょう!
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