【DVD】「ソーシャル・ネットワーク」をiPhoneアプリ開発者に重ねての個人的感想
さっきまでDVDで「ソーシャル・ネットワーク」を観ていました。
マーク・ザッカーバーグがFacebookを立ち上げ成功していく話です。
ソーシャル・ネットワーク 【デラックス・コレクターズ・エディション】(2枚組) [DVD]
(2011/05/25)
ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド 他
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<あらすじ>
2003年。ハーバード大学に通う19歳の学生マーク・ザッカーバーグは、親友のエドゥアルドとともにある計画を立てる。
それは友達を増やすため、大学内の出来事を自由に語りあえるサイトを作ろうというもの。
閉ざされた“ハーバード”というエリート階級社会で「自分をみくびった女子学生を振り向かせたい」―そんな若者らしい動機から始まった小さな計画は、いつしか彼らを時代の寵児へと押し上げてゆく。
若き億万長者は何を手に入れ、そして何を失うのだろうか ―?
以下はてぃーの個人的な感想です。(写真はiPhone4での撮影です。)
専門用語やエリート意識が強い内容なのでIT・IT業界に詳しくない人や高学歴じゃない人が見たらつらいかなぁという感じでした。
まあ、該当しない人は最初から見ないでしょうけど。
てぃーはiPhoneアプリ開発者なので、マークとiPhoneアプリ開発者を対比してみます。
マークは優秀な頭脳を持ち、ハーバード大学で優秀な人に囲まれながら自由な世界で開発を行いました。
彼は大きな縛りのないインターネットの世界で新しいコミュニティを確立するサービスを作ったわけです。
一方、iPhoneアプリ開発者はどうでしょう。
iPhoneアプリ開発は一部の大企業と多くの零細企業・個人で成り立っている世界です。
特に零細企業・個人には優秀な頭脳も人脈もありません。
アプリの内容はあくまでiPhoneで使える機能に限定されます。
また、自由にアプリを公開することもできません。アップルの審査があるからです。
おもしろいアプリであってもアップルにリジェクトされればおしまいです。
利益はアップルに一部持って行かれます。
かなり拘束されていることが分かりますね。
悲観的に考えれば、iPhoneアプリ開発者はアップルというお釈迦様の手のひらで踊らされている孫悟空なのかもしれません。。。
成長したいと思ってもアップルの拘束がある以上その先に向かうのは難しいかもしれないからです。
作中でマークはこう言っています。
「“11時でお開き”はイヤだ」
これは、
「パーティーが盛り上がった夜11時の段階でビジネスが終わるのは嫌だ。もっと上を目指したい。」
という意味です。
この後彼はより上へと登っていくわけですが、上を目指せたのは縛りがなかったからです。
ストーリー後半は、最初にアイデアを持ち込んでマークを誘ったウィンクルボス兄弟に訴えられたり、融資のために投資機関を訪問したりする姿がありました。
自由であるゆえにすべてのものを自分たちで用意する必要があり、仲間同士で揉めたりすることもあります。
一方、iPhoneアプリ開発者はそんな難しいことをする必要はありません。
アップルが用意してくれているのですから。
そのおかげでiPhoneアプリ開発者はアプリ開発に専念することができます。
交渉が下手でも関係ないということですね。
そう思うと、アップルのしてくれていることは偉大ですね!
結局のところiPhoneアプリ開発者はアップルに使われるままなのか、
成長のために踏み台にできるのか。
それはiPhoneアプリ開発者次第でしょうね。
(まあ、てぃーは今のところ使われている感はありますが・・・。)
ところで、てぃーはこの観点から観ていたのでちょっと気になったシーンがありました。
それはヘンリー・ロイヤル・リガッタというボート競技のシーンです。
ウィンクルボス兄弟のチームとオランダ・チームが漕ぐボート以外のものがとてもぼやけていました。

まるでジオラマモードで撮ったミニチュアのような感じに見えました(こちらのおまけ参考)。
このボート競技ではウィンクルボス兄弟のチームが負け、これが発端となりマークを訴えることにつながっていきます。
てぃーはこのミニチュア的表現は“しょせん人間はがんばっていても神様から見れば小さい存在”ということを表しているという意味でとらえました。
ところがDVDの特典映像として監督の音声解説があったのでこれを使ってこのシーンを見直してみたところ、てぃーの勘違いでした^^
彼曰く、
「背景をボカしたのはウィンクルボス兄弟とオランダ・チームのクローズアップをイートン校で撮影したからだ。緑がある以外は全くヘンリーに似ていない人工湖さ。だからヘンリーで撮った写真を背景に合成する必要があった。」
うう・・、単なる編集上の都合だったのですね。
深読みしすぎてしまいました^^
何はともあれ、このDVDはIT業界について考えられるいい参考資料になったと思います。
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